以前に記事にもしましたが、我が家の息子君は先天性ミオパチーという病気の疑いがあります。
www.cocoromochiron.com
ブログを書くにあたって、このことをオブラートで包んだほうが良いか、開けっぴろげにするか迷いました。
匿名のブログではありますが、息子君のプライバシーにも関わることです。
なるべくオブラートで包む方針だったのですが、息子君の記事へ思いの外アクセス頂き、過去自分も「先天性ミオパチー」のブログを検索しまくったことを思い出しました。
成長の様子や、子供への向き合い方、本人の気持ち等、少しでも知りたくてブログを読んだり、筋疾患の方の本を読みました。
同じような境遇にある方への情報共有(もちろん個々で病状は異なると思いますが)の意味を込めて、書けることは書いていこうと思います。
さて、本編です。
先月、市の5歳児発達健診に行ってきました。
私の住んでいる市では
・4ヶ月健診
・1歳健診
・1歳8ヶ月健診
・3歳児健診
・就学前健診(6歳)
の健診があります。
5歳児発達健診は「発達に心配のある子供」が任意で受ける健診です。
息子君の場合、発達に遅れはありますが、既に病院にかかっています。
今更心配でもないのですが、保育園の先生に打診されたのと、こだわりの強さが気になってきたので受けることにしました。
息子君のこだわりの強さですが、几帳面、という性格な可能性もあります。
私も夫も共にA型、特に旦那の家系はオールA。Aのサラブレッドです。
最近の息子君は
・開けっ放しのドア
・つけっぱなしの電気
・裏表になっている服
・ピシッと揃っていない靴のマジックテープ
に、こだわります。
こだわりというかやはり几帳面?
しかし靴への執着は異様に強く、私のはく靴に干渉してきますし、お友達の靴にも常に注目し「なんの靴」かをしきりに私に聞いてきます。
最初は、
「前世で靴との因縁があったのかしら」
とかなんとか思い、適当に応じていたのですが、ある時それを誰かにぼやいたときに
「全国の電車とか覚える子いるけど、そんな感じかな。」
と言われ、改心しました。
以来、
「なんの靴!!(なぜかいつもキレ気味に聞く)」
と聞かれたときには、お友達の靴を覗き込みメーカーを答えることにしています。怪しい親子です。
話は戻りまして、5歳児発達健診です。
まずは電話で申し込みです。
申し込みが多いらしく、4ヶ月先の日程になりました。
そして健診2週間前くらいに、案内の書面と質問表が届きます。
質問の内容は、現時点でできることできないこと。
心身の発達具合と、こだわりの強さ具合が内容の主です。
さて、当日。
指定の時間に行くと、3組程の親子がいました。
普段の健診では、ところ狭しと親子がごった返しているので少人数での健診なのだなと実感します。
最初は保健師さんとの質疑応答です。
今までの成長の様子、通院の経緯を聞かれます。
あとは息子君とじゃんけんをしたり、しりとりをしたり。
質問表の内容をかいつまんで子供にやらせる感じ。
知能テストっぽいこともひとつふたつされました。
なにやら保健師さんが手で隠しながら積み木を作りだしました。
しかし、これがなかなかできないらしく3分くらいゴソゴソとやっています。
こんな形を作りたかった様ですが、積み木がすべってできない模様。
大人が出来ないものを子供に(しかも発達に心配のある子供に)やらせるとか、どうなのか…。
と思いますが、それが仕事なのでしょう。
やっとできた積み木を見せて
「ハイ!これ作れる!?」
とバツが悪そうに言っていました。
対して、息子くんが作った積み木はこちら。
これを見て私は
「お!やるな」
と思いました。
続いて、教育センター職員の方との就学相談。
我が市では、本格的な就学相談は年長さんからしかできません。
この日は、こちらが不安や疑問に思っている事に対して答えてくれる、という内容でした。
発達に心配のある子対象なので、普通学級と支援学級の違いとかを教えてくれます。
最後に医師との面談です。
保健師さんとの質疑応答の、ちょっと突っ込んだバージョンです。
でもいきなり(息子君へ)
「靴はなにをするもの?」
と聞いたので、面食らいました。
え?その質問ふんわりしてませんか?
私、それ聞かれて答えられるかなー。歩くもの?
しかし息子くんは
「はくもの」
と答えました。
またもや、やるなぁ。と感心。
発達に心配があるのは私の方か?
その後も、人参は何の仲間?うさぎは何の仲間?系の質問やら、数の認識に関する質問等をされました。
息子君は持病に伴い、知能の発達もゆっくりなのですが、3歳からずーっと教えているのに1〜10まで間違えずに数えることができません。
年中からは療育も始めていますが未だあやふや。
なんなら1と、2の形の認識ができるようになったのもここ半年くらいです。
そんな様子なので、学習障害(LD)を少し気にかけています。
しかし、お医者さん曰く
「学習障害は、他の事は問題なくできるが一部分だけ特に苦手な分野がある場合のことを言う」だそうです。
息子君は全体的にまだ未熟。できないことが多いです。
学習障害を疑う段階でもないのでしょう。
ただ、必要があれば年長になれば検査ができるとのことでした。
今回の健診の所要時間は、約一時間半。
思った以上にかかりました。
丁寧にやってくれるのはいいのですが、疑問もいくつか残りました。
息子君は発達に心配がありますが、1歳前から通院しており定期的に検診にも行っています。
主治医の専門は筋疾患ですが、小児科医です。
小さい頃から見てもらっているのに、改めてここで見てもらう必要があるのか?
子供には調子がありますし、その場だけ切り取って何が判断できるというのでしょうか。
また、赤ちゃんの頃からの健診や、保育園で加配を利用していることもあり何度も書面で成長や通院の経緯を提出しているのに、今回また最初から聞かれました。
すごく時間の無駄な気がしました。
そして最後に医師から
「ご家庭で、もっと丁寧に物事の概要を教えてください」
と言われたのが印象的でした。
モノゴトノガイヨウヲテイネイニ
野菜の仲間、動物の仲間、というものですね。
言われてみれば、そんな教え込みの仕方はしたコトがなかったです。
普通に接していれば、生活の中で吸収していくものだと思っていたけれど、違うのか。
ほっといても育つ子は何も言われないのに、小さい頃から通院やら療育やらしていても、できないことがあると責任は親に。
でも確かに私は多弁な方ではないし
、その事が子供の成長を妨げた要因のひとつでもあるかもしれない。
たぶん、何かしら問題のある子を育てている親が時々感じるであろうモヤモヤ感と自己嫌悪。
我が子と他の子を比べてしまうと、発生する感情。
自他を比べては決して幸せになれないと分かっているし、いつもは心がけているのですが、時々周りからの思いがけない一言で芽生えてしまう心です。
いや、人のせいにしても何も解決しないし、自己嫌悪に陥っても何も生まれないのだろうな。
息子君が赤ちゃんの頃に読んだ育児書に書いてあった言葉で、好きな言葉があります。
「自己嫌悪はなんの役にも立たない」
そう、自己嫌悪に陥っている暇があったら次の一手を探す方が役に立ちます。
さて、物事の概要を丁寧に教えるための試行錯誤をいたしますか。
ちなみに今回の記事を書くときに、ふと思い立って息子君に例の積み木をやらせてみました。
じゃーん。
普通にできました。
やっぱり、人間はその時だけ切り取って判断するものじゃ、ないな。
そして、息子君に対する私のハードルを少し上げなければと思い直しました。